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いろはかるた
◆personality
ずんだもん好きの凡リーマン。
欲とエチと承認欲求が強め。
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人生の折り返し地点に到達。
◆problem
ローン、育児、薄給・・
お金に関する悩みは尽きない。
◆dream
キッチンカーか雀荘の運営者。

おしりの悩み ~痔ろうとボク~ 第六章:痔ろうと天使

この記事は実話を元にしたエンターテイメント小説です

  • 筆者の体験に基づくエピソードですが、実在の人物や団体などとは関係ありません。
  • 何かお心当たりのある症状を持つ人は速やかな受診をお勧めします。
  • エンターテイメントとしてお楽しみください。
はじめに

「恥ずかしいことなんて、もうない」
そう思っていたのは、昨日のおしり剃毛で心が壊れたからだ。
しかし、現実はいつも上をいく。
今日はついに手術本番
――あの日、僕の手を取ってくれたのは、可愛い看護士さんでした。

ずんだもん

新しい恋の予感なのだ!

目次

手術当日、ドラマで見たやつが現れた

あの扉、ほんとにあるんだ……

案内された先には、白くてでかい、例の“あの扉”があった。
テレビドラマでよく見るやつ。
でもドラマと違うのは、主演が木村拓哉じゃなくて、
パジャマ姿で汗びっしょりの中年男性(=僕)ってことだ。

立ち尽くしていたら、心の中から囁き声が聞こえてきた。

「いまならまだ…逃げられる…!」

うるさい、俺の良心。

手術台と初対面

扉の中に鎮座していたのは、
まさしく“THE・手術台”。
妙に存在感のある銀色のベッドが、僕を待ち構えていた。

「うつぶせになってくださいね〜」と優しく言われても、
心の中は『どうしてこうなった』の嵐である。

でも、まだこのときは知らなかった。
ここからが、本当の冒険の始まりだったのだ。

麻酔という名の試練

逆エビに反る僕

「横向きになって、背中を丸めてくださいね〜」

そう言われてとったポーズは、通称“逆エビのポーズ”。
もう少しで完全に甲殻類になるところだった。

「少しチクッとしますよ〜」の声と同時に、
僕の背中はビクビクッと跳ねる。
こちとら脊髄に針を刺されるって聞いてるんですよ!?
怖すぎて、もはや身体がWi-Fi探してるルーターみたいに震えていた。

その瞬間、天使が差し伸べた手

腰に手、まわしてていいですよ

は?
一瞬、自分が何か別のサービスを受けに来たのかと錯覚した。
でも違う、これは医療。ガチ医療。

顔を上げると、そこには青山さん。
手術服姿の彼女が、優しい目で僕を見ていた。

僕はゆっくりと、青山さんの腰に手を回した。
そして──必死にしがみついた

抱き枕より尊い存在

例えるなら、そう。
怖い夢を見た夜に、抱き枕をギュッとしたときのあの安心感。
でも、青山さんは抱き枕じゃない。
人間だ。しかも新卒。しかも可愛い。
あったかい。
柔らかい。
えっ、これ月額制で受けられませんか?

羞恥? もうどうでもいい。
僕はいま、青山教に改宗した。

のだぁ。青山さん…

カゲピ―

ちょっと……

「起きておく?寝ておく?」

いやもう、即答だわ

麻酔が効き始めたタイミングで、先生が聞いてきた。

「このまま起きておく?それとも寝とく?」

こんなの一択である。
起きてて何が楽しいんだ。怖いに決まってるだろ。

寝ます寝かせてください!!」と、全力で即答。

鼻にチューブ、そして──暗転

鼻に当てられたチューブから、なにかが流れてきた。
「本当に記憶って飛ぶの?」なんて思っていたが──

──パッ。

視界がスッと闇に包まれた。
それはまるで、
深夜の寝落ちでスマホを顔に落とした瞬間のような、
あっけなく、そして確実な“落ち”だった。

脳内、ドラクエⅢが再生される

──トントントン。

誰かに肩を叩かれて、ゆっくりと意識が浮上していく。

そのとき、脳内ではドラクエⅢのオープニングが流れていた。

「起きなさい……わたしの、かわいい勇者や……」

母のぬくもり。誕生日。旅立ちの朝。
ここから世界を救う壮大な冒険が始まる──
そんな理想的な目覚めを、僕は勝手に重ねていた。

現実:仰向けでライト直視

でも現実は、仰向けで無影灯に照らされていた。
誕生日でもなければ、朝でもない。ただの朦朧とした意識。
そして、鼻にチューブ。
おしりの感覚? ゼロ。ログアウト済み。ってゆーか、腰から下が動かない。

世界は救えないし、歩けもしない。勇者でもない。
むしろ、職業:しかばね、状態である。

キャスター移動

「終わったよ〜。今からベッドに乗せ換えるからね〜」

先生の声がやけに優しい。
スタッフたちの「せーの!」の掛け声とともに、身体が少し中に浮いた。
僕の体はキャスター付きベッドにスライドされた。

ゴロ……ゴロゴロ……
車輪の振動が背中に優しく響く。
僕はいま、搬送される家具である。

世界を救う勇者?
いや、これから部屋に運ばれる“ただの痔ろう患者”である。

あとがき|尊厳は失った。でも記事は書けた

ゴロ……ゴロゴロ……。

振動が背中に優しく響いてくる。
冒険の始まりどころか、ローラーで移動するだけの人間搬送物件である。
羞恥と恐怖と、ちょっとした癒し。
そして、キャスターの軽快な音と共に流れゆく人生。

世界は救えなかったけれど、手術は無事に終わった。
再び遠のく意識の中、僕は思った。

ありがとう、青山さん。
ありがとう、僕のおしり。

そしてさようなら、僕の尊厳。

ずんだもん

夢オチでもなく、ただただ現実だったのだ…。

カゲピ―

最後まで緊張感の欠片もなかったわね…

次回予告

術後編へと続きます。
もちろん今回も行き当たりばったりで書いてます。次回をお楽しみに。←

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